【阪神・高橋遥人がノーヒットノーラン目前】「ノーノー継続」に沸く甲子園とファンの熱狂

いま何が起きてる?「ノーノー継続」の試合展開

2025年10月17日、甲子園球場で行われたクライマックスシリーズ・セ・ファイナルステージ第3戦。阪神タイガースの左腕・高橋遥人が、DeNA打線を相手に圧巻のピッチングを続けている。7回を終えても被安打ゼロ。奪三振7、与四死球なし。走者は味方のエラーによる1人だけという完璧に近い内容だ。
球場の空気は回を重ねるごとに張り詰め、観客席では自然と息をひそめるような静けさが漂う。ネット上でも「ノーノー継続」「遥人すごすぎる」といった投稿が相次ぎ、まさに試合全体が“歴史の瞬間”に向かっているような雰囲気を帯びている。

ノーヒットノーラン」と「完全試合」はどう違う?

ノーヒットノーラン」は、相手に一本のヒットも許さず、なおかつ失点もしない投球を指す。一方で「完全試合」は、被安打・四死球死球・エラー出塁を含め、いかなる形でも走者を出さない試合のこと。
今回の高橋遥人は、味方の失策による出塁を一度許しているため「完全試合」ではない。だが、被安打ゼロ・失点ゼロのまま終盤に入っているため「ノーヒットノーラン継続」もしくは略して「ノーノー継続」と呼ばれている。報道やファンの間ではこの“ノーノー”という響きが、緊張感と期待を象徴するキーワードになっている。

髙橋遥人という投手のすごさ

高橋遥人(たかはし・はると)は1995年11月7日生まれの29歳。静岡市出身で、常葉橘高校から亜細亜大学を経て2017年ドラフト2位で阪神に入団した。
左腕特有のしなやかなフォームから繰り出すストレートとキレのあるスライダーが武器。度重なる肘や肩の故障で長く一軍の舞台を離れていたが、リハビリを経て再びマウンドに戻ってきた。今季のクライマックスシリーズでの好投は、彼が“完全復活”を印象づける出来事として多くのファンに感動を与えている。
阪神のピッチャー陣はここ数年、若手と中堅の層が厚くなっており、その中でも高橋の存在はチームの精神的支柱としても大きい。かつての“ガラスの左腕”が、今や“鉄腕”としてチームを日本シリーズへ導こうとしている。

ファンの期待が高まる「ノーノー達成」の瞬間へ

試合が終盤に進むにつれ、甲子園全体が静まり返り、打球が飛ぶたびに小さなどよめきと拍手が起こる。観客は誰もが「ここまで来たら見届けたい」と願う。SNSでは、リアルタイムで経過を追うファンたちが“祈りのような”言葉を投稿し続けている。
過去、阪神ノーヒットノーランを達成した投手は数えるほどしかいない。藤浪晋太郎、青柳晃洋といった近年の投手たちも快投を見せたが、ポストシーズンという舞台でノーノーが実現すれば、これは球団史に残る一戦になる。
甲子園特有の湿った秋風、応援団の鳴り物が止む瞬間の緊張感。そのすべてが、この夜のドラマを際立たせている。

もし達成すればどうなる?歴史的意義と今後の見通し

もしこのままノーヒットノーランを成し遂げれば、2025年のプロ野球を代表するニュースとなることは間違いない。ポストシーズンでのノーノーは極めて珍しく、球団の士気にも計り知れない効果をもたらすだろう。
高橋遥人にとっても、この試合はキャリアの転機となる。ケガとリハビリを繰り返した過去を乗り越え、プレッシャーの中で最高の結果を出せば、その名は“阪神の伝説左腕”として語り継がれるはずだ。
チーム全体としても、エースの快投が士気を押し上げ、日本シリーズ進出への勢いを加速させるだろう。ノーノーという記録の裏には、努力と忍耐の物語がある。その物語が、いま甲子園で最も熱い夜をつくっている。


・「ノーノー継続」は被安打ゼロ状態の継続を意味する
・高橋遥人は故障からの復活を果たした左腕
ポストシーズンでのノーヒットノーランは極めて稀
・甲子園が“祈りの空間”となっている