2025年10月21日、新内閣の人事で小野田紀美参議院議員が「経済安全保障担当大臣（経済安保相）」に就任し、同時に「外国人政策担当」も兼務することが報じられた。
この人事は、単なるポストの追加ではなく、外国人政策を経済安全保障の文脈でとらえ直すという大きな転換を示している。
今どんな話が出ているのか
新内閣では「外国人政策」を明示的に担うポストが設けられた。背景には、国内の深刻な人手不足と、地方自治体が抱える外国人支援の現場課題がある。
7月に内閣官房で発足した「外国人との秩序ある共生社会推進室」との連携も予定されており、実務レベルでの司令塔が形になり始めている。
小野田氏の起用は、治安・安全保障を軽視せずに共生を進めたいという政府の意思を象徴しているとも受け取られている。
小野田紀美さんが選ばれた理由
小野田紀美氏は1982年生まれ。法務政務官、防衛政務官、外交防衛委員長などを歴任してきた。
地味ながらも確実に積み重ねてきた実績、そして「国の安全と秩序」を基調とした政策姿勢が、今回の任命の大きな理由だ。
また、宗教団体や企業献金に依存しない政治姿勢への信頼も厚く、ネット上では「清潔感と信念のある政治家」として期待する声が多い。
「外国人政策担当」ってどんな役割？
このポストの任務は、単に在留外国人を受け入れることではない。
治安、労働、教育、福祉など、社会全体で外国人とどう共に暮らすか──その制度設計を司る立場にある。
これまで各省庁に分散していた「外国人対応業務」を横断的にまとめ、国全体としての方針を明確にすることが期待されている。
つまり、外国人受け入れを“数”ではなく“質”で捉え、秩序と共生のバランスを取る仕事といえる。
経済安全保障と外国人政策の接点
一見、別の分野に見えるこの二つの領域は、実は深く結びついている。
外国人労働者や留学生の受け入れは、産業や研究の土台を支える一方で、情報流出や技術盗用といったリスクもはらむ。
小野田氏が経済安保と外国人政策の両方を担うことで、人的資源の確保と国家の安全を同時に守るという新しいモデルが試される。
これまでの「労働政策」中心の外国人受け入れから、「国家戦略」視点での見直しに踏み込む可能性もある。
ネット上ではどう受け止められている？
X（旧Twitter）では、「信頼できる人が重要ポストについた」「経済安保と外国人政策の両輪を任せるのは理にかなっている」といった好意的な意見が多く見られる。
一方で、「外国人受け入れ拡大に歯止めをかけてほしい」「実効性のある共生政策を見せてほしい」といった慎重な声も共存している。
全体として、期待と警戒が入り混じる“静かな注目”という温度感だ。
これからの日本の方向性
外国人政策は今後、「労働力確保」から「社会の持続性確保」へと軸が移るだろう。
地方自治体が抱える生活支援や教育の問題、治安維持の現場など、具体的な課題は山積みだ。
その中で、小野田紀美氏がどのように「秩序ある共生」を現実の制度として形にするのか。
日本がこれから進む“外国人と共にある社会”の方向を決める初手として、この人事は見逃せない。
彼女の言葉と行動が、今後の日本の舵取りをどう変えていくのか、静かに見届けたい。
