ダウトベックvs久保優太がまさかのノーコンテスト…アイポークの経緯とルール、今後の再戦はどうなる?

2025年12月31日、「Yogibo presents RIZIN師走の超強者祭り」で組まれたカルシャガ・ダウトベック vs 久保優太が、1R途中のアイポーク(サミング)でノーコンテストになり、大きな議論を呼んでいる。
SNSYahoo!リアルタイム検索では「ダウトベック」「アイポーク」「サミング」「久保優太」「YA-MAN」など関連ワードが一気に急上昇し、試合内容だけでなくルールや選手のキャリアへの影響まで、さまざまな意見が飛び交っている状況だ。
本記事では、事実ベースで「何が起きたのか」を整理しつつ、アイポーク/サミングのルール、両選手のバックグラウンド、そして今後の再戦の可能性までを、30秒で全体像がつかめる形で解説していく。

結論:ダウトベックvs久保戦で今わかっていること

今回の試合は、RIZINフェザー級(66.0kg)5分3Rとして組まれた第6試合で、カルシャガ・ダウトベック(カザフスタン)と久保優太(PURGE TOKYO/BRAVE)が対戦した。
1Rの打ち合いの最中、久保の左手の指がダウトベックの右目に入り、レフェリーが試合を中断。ドクターチェックの結果、ダウトベックは視界の問題から続行不可能と判断され、試合はノーコンテスト無効試合)となった。
MMAのルール上、「偶発的な反則(ファウル)」が原因で予定ラウンドの半分に達する前に試合続行が不可能になった場合、多くの団体で結果はノーコンテストとして扱われる。今回もこのパターンに該当すると考えられ、どちらの戦績にも「勝ち・負け」はついていない。

区分 内容
確定していること 2025年12月31日、RIZIN師走の超強者祭り 第6試合としてダウトベック vs 久保がフェザー級5分3Rで実施された/1R中盤、久保の指がダウトベックの右目に入り、レフェリーが試合をストップした/ドクターの判断でダウトベックは続行不可能となり、試合結果はノーコンテストになった/両者とも「勝敗」はつかず、戦績上は無効試合として扱われる。
未確認・情報が割れている点 アイポークが「何回」起きていたか(実況・中継映像とSNSの印象に差がある)/ダウトベックが続行を希望したかどうかの細かなやりとり/ダメージの具体的な程度(視力への影響など)の詳細な医療情報。これらは現時点で公表されていないか、SNS発の情報にとどまる。
現時点で不明な点 ダウトベックの右目の回復状況と復帰時期/RIZINが再戦を組むかどうか、組むならいつ・どの条件になるのか/今回の件を受けてルール運用やグローブ・注意喚起の方針が変わるかどうか。これらは今後の公式発表待ちであり、現段階では見通しレベルの話しかできない。

試合と周辺の流れをざっくり時系列で整理

  • 2018年9月30日:ダウトベックがRIZIN初参戦。朝倉未来に判定負けを喫する。
  • 2023~2024年:ダウトベックが母国Alash PrideなどでKO勝利を重ね、RIZINでは関鉄矢・木下カラテをいずれも1R KO。
  • 2024年12月31日:RIZIN.49でYA-MANに判定勝ち。RIZINでの存在感を一気に高める。
  • 2025年3月30日:RIZIN.50で元フェザー級王者・鈴木千裕にスプリット判定勝ち。MMA10連勝・RIZIN4連勝の状態で夏の大会に向かう。
  • 2025年7月:椎間板ヘルニア悪化により、超RIZIN.4をドクターストップで欠場。約6週間の絶対安静と治療が指示される。
  • 2024年12月31日:久保優太RIZIN.49でシェイドゥラエフに2R TKO負け。フェザー級王座戦線から後退し、大きなダメージを負う。
  • 2025年夏:久保が参院選に立候補するも落選。MMAから離れる期間に入る。
  • 2025年12月31日:RIZIN師走の超強者祭りで、ダウトベック vs 久保がフェザー級注目カードとして組まれる。1Rのアイポークによりノーコンテストという結末に。

ここからは、それぞれの要素をもう少し詳しく見ていく。


1. 今回の試合で具体的に何が起きたのか

1Rの展開:ストライカー同士らしい立ち上がり

ダウトベックと久保はともにサウスポー構え。開始直後から、久保は得意のカーフキック(ふくらはぎへのロー)と左ヒザを織り交ぜながら距離を取る一方、ダウトベックはプレッシャーをかけながら左ストレートやボディショット、タックルを混ぜて攻める展開だったとレポートされている。
首相撲からのヒザ、シングルレッグへの切り替え、バックポジションと、短い時間ながら「久保の打撃 vs ダウトベックの総合力」という構図が垣間見えたラウンドだった。

アイポーク発生~ノーコンテスト決定まで

1R終盤、スタンドでの打撃交換の最中に久保の左手が前に伸び、その指先がダウトベックの右目付近に入る形になったことがリプレイ映像で確認されている。
ダウトベックはすぐに目を押さえてアイポークをアピールし、レフェリーが試合を中断。ドクターがチェックを行ったものの、ダウトベックは片目を開けることが困難な様子で、視界が確保できないと判断され、そのまま試合続行不可能という結論になった。
この時点では1Rの途中、つまり予定された3ラウンドの「半分」より前の時間帯であったため、ユニファイドルールの基準に照らせば、偶発的ファウルによるノーコンテストとするのが妥当なタイミングである。
実際に、ENCOUNTやスポーツ紙各社、格闘技メディアのレポートでも「アイポークによるノーコンテスト」と明記されており、RIZINの運営・レフェリーも「偶発的ファウル」として処理したと見てよいだろう。

ノーコンテストという結果の意味

ノーコンテスト無効試合)は、ボクシングやMMAで「勝ち・負けをつける前に、試合そのものを成立しなかったものとして扱う」結果である。
今回の場合、

  • ダウトベックの連勝は「勝ちが1つ増える」わけではないが、敗戦にもならない
  • 久保の敗戦数も増えないが、復帰戦で勝利を挙げるチャンスは失われた

という、どちらにとっても「報われない」形になったと言える。
特に、ダウトベック側はタイトル挑戦圏内にいる立場、久保側はシェイドゥラエフ戦からの再起という文脈があっただけに、双方にとって非常に痛いノーコンテストであることは間違いない。

2. アイポーク/サミングとは何か:ルール上の扱い

アイポークとサミングの違い

日本語の格闘技ファンの間では「サミング」という言葉がよく使われるが、厳密には少し意味が異なる。ルール解説や審判機構のコラムでは、以下のような整理がされている。

  • アイポーク(eye poke):指先で相手の目を突いてしまう行為全般。グローブの指が立った状態で顔に向けられているだけでも危険行為とみなされる。
  • サミング(thumbing):本来は「親指を立てて目を突く」行為を指す言葉。日本ではアイポークも含めて広く「サミング」と呼ばれるケースが多い。

RIZINを含むMMAのルールでは、「目つぶし(eye gouging)」は明確な反則行為であり、偶発的か故意かにかかわらずレフェリーの介入対象となる。2017年以降のユニファイドルールでは「指を広げて相手の顔・目に向ける行為そのもの」も反則に含まれるようになっており、安全性を高める方向で厳格化が進んでいる。

偶発的ファウルか、故意の反則か

アイポークが起きた際、ルール上のポイントは「偶発的か(意図せず起きたのか)」「故意だったか」で大きく変わる。一般的なMMAの運用では、

  • 偶発的ファウルで、試合続行が可能:注意・口頭警告、場合によっては減点の上で試合再開
  • 偶発的ファウルで、予定ラウンドの半分「前」に試合続行不可能:ノーコンテスト
  • 偶発的ファウルで、予定ラウンドの半分を「過ぎて」から続行不可能:それまでの採点でテクニカル判定(技術判定)
  • 故意の反則で、相手が続行不可能:反則負け(失格)となる可能性が高い

今回のダウトベック vs 久保戦では、複数のメディアが「アイポークによるノーコンテスト」と報じており、レフェリーやコミッションが「故意ではない偶発的ファウル」と判断したと見てよい。どちらか一方の責任を断定するような公式コメントも現時点では出ていない。

「構え」と安全性の問題

SNS上では、久保が普段から「手のひらを前に向け、指を開いた構え」を多用していることに対し、「サミングが起きやすいスタイルではないか」という指摘も見られる。
実際、海外のUFCなどでも、指を伸ばして前に突き出すスタイルがアイポークにつながりやすいとして、レフェリーが早めに注意したり、グローブの形状を議論したりするケースがある。
ただし、「構えがこうだから故意のサミングだ」といった断定はできない。構えの癖と安全性の問題、そして実際の意図や状況判断はきちんと分けて考える必要があるだろう。

3. カルシャガ・ダウトベックとはどんな選手か

カザフスタン発の“キング・オブ・カザフスタン

ダウトベックは1993年12月7日生まれ、カザフスタン出身のフェザー級ファイターで、RIZIN公式プロフィールでは「17勝中14KO/TKO」と紹介されるほどのフィニッシュ率を誇るハードパンチャーである。
DATA MMAによると、総戦績は18勝3敗でフィニッシュ率は8割超、打撃とレスリングをベースに、ボクシングとシラット(武術)をバックボーンとした攻撃的なスタイルが特徴とされている。
2009年にボクシングを始めてわずか2年で全国大会優勝、その後MMAに転向し、母国Alash PrideなどでKOの山を築いたのち、RIZINに参戦。2018年の朝倉未来戦では判定負けを喫したが、そこからスタイルを磨き直し、2020年代に入ってからKO連発で一気に評価を高めてきた。

RIZINでの快進撃とYA-MAN戦

近年のRIZINでの戦績を振り返ると、

  • 2024年6月:RIZIN.47で関鉄矢を1R KO(スタンドパンチ)
  • 2024年9月:RIZIN.48で木下カラテを1R KO(左ストレート)
  • 2024年12月:RIZIN.49でYA-MANに判定3-0勝ち(打撃戦+テイクダウンを織り交ぜた内容)
  • 2025年3月:RIZIN.50で鈴木千裕に2-1判定勝ち(激戦の末に競り勝ち)

と、フェザー級トップ戦線で存在感を放ち続けている。
特にYA-MAN戦では、RIZIN.49のなかでも屈指の好カードと評され、ダウトベックは打ち合いに付き合いつつも、要所でテイクダウンを奪って試合をコントロール。ストライカーとして名高いYA-MANに対し、「総合力で上回る」形で判定勝利をものにした。

椎間板ヘルニアからの復帰戦だった

2025年7月に予定されていた超RIZIN.4では、ダウトベックは秋元強真との対戦が組まれていたが、椎間板ヘルニア悪化によるドクターストップで欠場している。約6週間の絶対安静が必要と診断され、本人も「早く戻りたいが、まずは治療に専念する」とコメントしていた。
その後のインタビューでは「頚椎椎間板ヘルニアは回復した」「9カ月ぶりの試合に飢えていた」と語っており、今回の久保戦は、ヘルニアからの復帰戦としても大きな意味を持つ一戦だった。
そうした背景を考えると、ダウトベック側にとって今回のノーコンテストは、タイトル戦線へのアピール機会を逃しただけでなく、復帰を証明する場を失ったという点でも非常に痛い結果であると言える。

4. 久保優太にとってのこの一戦:シェイドゥラエフ戦からの再起

K-1世界王者からMMA

久保優太は1987年10月19日生まれ、元K-1 WORLD GPウェルター級世界王者であり、GLORY -65kg SLAM王者など、多くのタイトルを持つ立ち技界のトップスターだ。
2021年にRIZINMMAデビューすると、太田忍、シバター相手に連敗スタートとなったものの、その後は奥田啓介、木下カラテ、安保瑠輝也、高橋遼伍、斎藤裕といった強豪に連勝し、一時はフェザー級のダークホース的存在として台頭した。

シェイドゥラエフ戦での大敗とダメージ

しかし2024年大晦日RIZIN.49では、無敗の怪物ラジャブアリ・シェイドゥラエフと対戦し、2R TKO負け。強烈なテイクダウンとグラウンドでのパウンドに晒され、顔面は大きく腫れ上がり、久保自身も試合後のインタビューで「脳が1か月揺れ続けているようだった」と語るほどのダメージを負ったと報じられている。
その後、久保は一度リングから距離を置き、第27回参議院議員選挙日本維新の会から立候補するも落選。MMAファイターとしてのキャリアと、政治・タレント活動との間で揺れ動く期間を過ごしていた。

「危険な相手」をあえて選んだ復帰戦

そんな中で、今回の復帰戦の相手として選ばれたのが、MMA10連勝中でRIZINでも4連勝中のダウトベックだった。ダウトベックは打撃・レスリング・フィニッシュ能力のすべてが高く、「安全な相手」とは言い難いどころか、むしろリスクの高い選択に見えた。
事前インタビューでは、ダウトベック自身が「久保は長年戦ってきた尊敬すべきストライカー」「KOでも一本でも判定でも、とにかく勝つ」と語り、久保側も「世界トップレベルのMMAファイター相手にどこまで通用するか」を試すような発言をしていた。
つまりこの試合は、

  • ダウトベックにとっては「タイトル挑戦への最終試験」
  • 久保にとっては「シェイドゥラエフ戦からの再起を世界レベル相手に証明する場」

という、双方にとって非常に意味の重いマッチアップだったと言える。
その意味で、わずか1R途中のアクシデントで終わってしまった今回のノーコンテストは、キャリアの節目として用意された舞台が、誰も報われない形で消えてしまった出来事でもある。

5. SNSの反応から見えるファンのモヤモヤと論点

Yahoo!リアルタイム検索やX(旧Twitter)を眺めると、今回の件に関するファンの反応には、いくつかはっきりした傾向が見えてくる。ただし、ここで扱うのはあくまで「ファンの感情や印象」であり、「事実認定」ではない点は強調しておきたい。

(1) 「一番楽しみだった試合が…」という落胆

もっとも多いのは、「ダウトベック戦を一番楽しみにしていたのに、サミングノーコンテストはあまりにも残念」という声だ。ダウトベックと久保というストライカー同士の対戦は、事前から大きな期待を集めていたため、「試合内容をもっと見たかった」という嘆きが目立つ。

(2) ダウトベックの続行可否を巡る議論

一部では「ダウトベックは続行できたのでは」「目を固く閉じていて続行する意思が無かったように見えた」といった意見も散見されるが、これは外から映像を見た印象にすぎず、実際の視力やダメージの程度は医師と本人にしか分からない領域である。
他方で、「目は選手生命に関わる部分だから、無理をせず止めてよかった」「あの状況で続行を強要すべきではない」といった、選手の安全を優先する声も多い。

(3) 久保の構えとサミングリスクへの指摘

先ほど触れたように、「久保は普段から指を前に向ける構えが多いので、サミングを起こしやすいのでは」という指摘もかなり多く見られる。中には「以前から気になっていた」という書き込みもあり、今回の件を機に一気に不満が噴き出した印象もある。
ただし、構えの癖は指導やルール運用で改善していくべき技術的課題であり、「だから今回も故意だ」と決めつける材料にはならない。ここを混同してしまうと、感情的な糾弾にしかならない点には注意が必要である。

(4) 「絶対に再戦を見たい」という期待

ネガティブな感情と同じくらい多いのが、「だからこそ再戦を見たい」というポジティブな期待だ。
格闘技メディアの試合レポートでも、「ダウトベックの左&テイクダウンと、久保のカーフ&ヒザの攻防は、続きを見たくなる内容だった」と評されており、2026年中の再戦を望む声が記されている。
SNS上でも「完全決着でどちらが強いか見たい」「両者にとっても再戦が一番スッキリする」など、前向きな意見が目立つ。

6. 情報の追い方と心構え:モヤモヤしたときの3ステップ

試合がアクシデントで終わると、どうしても感情的な投稿が増えがちで、見る側もモヤモヤしやすい。そんなときに役立つ、「観る側の整理の仕方」を3ステップでまとめておく。

  1. まずは公式情報と複数の信頼できるメディアを確認する
  2. RIZIN公式サイトや公式SNS、主要スポーツ紙・格闘技メディアの試合レポートをまず押さえ、「結果」と「公式な裁定理由」を確認する。
  3. ルールの基準をざっくり理解しておく
  4. 偶発的ファウルと故意の反則、ノーコンテストとテクニカル判定の違いなど、基本的なルールを知っておくと、今回のようなケースでも感情だけで判断せずに済む。
  5. 選手本人や公式のコメントが出るまで「決めつけ」を避ける
  6. 「わざとだ」「逃げた」「大したことない」など、外部からは分からないことを断定するのは避ける。選手の身体は本人と医師しか分からないし、後から出るコメントで見え方が大きく変わることも多い。

この3つを意識しておくだけで、SNSでの議論に飲まれすぎず、冷静に試合を振り返ることができるはずだ。

7. フェザー級戦線への影響と再戦の可能性

ダウトベックのポジションはどうなるか

今回のノーコンテストにより、ダウトベックの「連勝記録」は形式上はストップするかもしれないが、少なくとも「負け」がついたわけではない。依然としてフェザー級トップ戦線の有力候補であることは変わらない。
問題は、右目のダメージがどの程度なのか、どのくらいの休養期間が必要になるかだ。ここについては現時点で公式な医療情報は出ておらず、推測で語ることはできない。

久保優太の再起ロードは振り出しに近い形に

一方の久保にとっては、「世界トップクラスのMMAファイター相手に自分の現在地を示す」絶好のチャンスを失った形になった。シェイドゥラエフ戦での大敗、参院選出馬と落選を経ての復帰戦が、このようなアクシデントで終わったことは、メンタル面でも簡単ではないだろう。
ただ、戦績上のダメージは増えていないため、ダウトベック戦で見せたカーフキックや首相撲からのヒザなどのポジティブな要素を活かしつつ、次のマッチメイクに向かうことは十分可能だ。

再戦は現実的な選択肢か

ファンやメディアからの再戦待望論に加え、試合内容自体が短時間ながら互いの強みをぶつけ合う形だったことを考えると、ダウトベック vs 久保の再戦は、興行的にもスポーツ的にも自然な選択肢の1つだと言える。
とはいえ、

  • ダウトベックの右目の回復状況
  • 両者の希望(すぐに再戦を望むのか、別の相手と挟みたいのか)
  • フェザー級タイトル戦線の全体スケジュール

など、考慮すべき要素は多い。現時点では「再戦が決まるだろう」と断定することはできず、「有力候補の一つ」として見ておくのが妥当だろう。

8. 注意点・見落としがちな点・今後の見通し

注意点:感情と事実を切り分ける

  • 動画の一場面だけで選手を断罪しないこと:スロー映像や静止画は印象を強めるが、その前後の流れや選手の視界・感覚までは映っていない。
  • 医療情報は外からは分からない:目のケガは、見た目が軽そうでも深刻なケースがあるし、逆もあり得る。医師と選手本人の判断を尊重する姿勢が重要だ。
  • SNSでの選手への攻撃的なリプライは避ける:感情を書き込みたくなる場面だが、過度な非難や誹謗中傷は選手のメンタルを削り、競技全体にも悪影響を与える。

見落としがちな点:ノーコンテストでも選手はリスクを負っている

  • ノーコンテストだから「ノーダメージ」ではない:減量、トレーニングキャンプ、スパーリング、試合当日のダメージ…どれも選手の身体とキャリアに負荷を与えている。結果が残らないからといって、リスクがゼロになるわけではない。
  • マッチメイク上の「チャンスの消失」も大きい:タイトル挑戦やキャリアアップにつながるはずだった試合が無効になると、ランキングや話題性の観点でも損失が出る。今回のダウトベックもまさにそのケースだ。
  • レフェリー・コミッション側のプレッシャーも増している:近年、アイポークやローブローなどのアクシデントを巡る判定は世界的に注目されており、一つの判断が団体全体への信頼にも影響する。

今後の見通し:安全性とエキサイティングさの両立へ

今後考えられる方向性としては、あくまで可能性レベルではあるが、以下のような点が挙げられる。

  • グローブ形状やルール運用の微調整:指が伸びにくいグローブの採用や、「指を前に向けた構え」への早期注意徹底など、安全性を高める工夫が議論されてもおかしくない。
  • アイポーク発生時の判断基準の共有:ファンに向けて、偶発的ファウルと故意の反則、ノーコンテストと反則負けの違いをわかりやすく説明する取り組みがあれば、今回のような議論も落ち着きやすくなる。
  • ダウトベック vs 久保の再戦と、その結果次第のフェザー級戦線再編:ダウトベックの健康状態次第では、2026年中に再戦が組まれ、その勝者がフェザー級タイトル挑戦へ大きく近づく、という流れも十分考えられる。ただしこれはあくまで「あり得るシナリオ」であり、現時点で何か決まっているわけではない。

まとめ

ダウトベック vs 久保優太という、RIZINフェザー級の中でも非常に楽しみにされていた一戦は、残念ながら1R途中のアイポークによるノーコンテストという形で幕を閉じた。
「誰が悪いのか」を感情的に探すよりも、

  • 何が起きたのか(事実)
  • ルール上どう処理されるものなのか
  • 選手の健康とキャリアにどんな影響があるのか

を整理しつつ、今後の公式情報とマッチメイクを見守ることが、観る側にできる一番健全な向き合い方ではないかと思う。
そして同時に、このようなアクシデントが起きたからこそ、グローブやルール運用、安全性への意識がさらに高まり、より良い形で格闘技が進化していくきっかけにもなり得る。
ダウトベックの右目が問題なく回復し、久保も再びリングに立ち、2人が万全の状態で「続き」を見せてくれる日を、落ち着いて待ちたいところである。