「ウマ娘」特許侵害訴訟の真相と影響は?コナミとサイゲームスの対立の背景と今後の展開を徹底解説

今回は、大人気コンテンツ「ウマ娘 プリティーダービー」(以下、「ウマ娘」)を巡る特許侵害訴訟について、詳しく解説していきたいと思います。

「ウマ娘」とは、実在の競走馬の名前と魂を受け継いだウマ娘たちが織りなすクロスメディアプロジェクトです。スマートフォン/PC向けゲームをはじめ、TVアニメ、漫画、音楽CD、ライブ、舞台などが展開されており、多くのファンから支持されています。

しかし、この「ウマ娘」に関して、コナミデジタルエンタテインメント(以下、コナミ)がゲーム開発・運営会社のCygames(以下、サイゲームス)を特許侵害で訴えたことが明らかになりました。コナミは40億円の損害賠償とゲームの差し止めを求めていますが、サイゲームスは特許権侵害の事実はないと反論しています。

この訴訟は、「ウマ娘」のサービスや展開にどのような影響を与えるのでしょうか?また、コナミとサイゲームスの対立の背景や今後の展開はどうなるのでしょうか?

この記事では、コナミが主張する特許の内容や番号、サイゲームスがどのように反論するつもりか、この訴訟が「ウマ娘」に及ぼす可能性がある影響やリスクなど、読者が知りたい情報を徹底解説します。

コナミが主張する特許は何か?ウマ娘はどこが侵害しているとされるか?

コナミがサイゲームスに対して提起した訴訟では、以下の2つの特許が争点となっています。

  • 特許第5616645号「ゲームシステムおよびその制御方法」
  • 特許第6091437号「ゲームシステムおよびその制御方法」

これらの特許は、コナミが自社の野球ゲーム「実況パワフルプロ野球」(以下パワプロ)で使用している技術を保護するもので、育成シミュレーションゲームにおけるキャラクターの育成期間や育成回数などに関するものです。

コナミは、ウマ娘のゲームシステムやプログラムがこれらの特許を侵害していると主張しています。具体的には、

  • ウマ娘では、ウマ娘の育成期間があらかじめ決まっており、育成期間中に行えるトレーニングやレースなどの回数も限られていること
  • ウマ娘では、ウマ娘の育成期間終了後に新たな育成期間を開始することができること
  • ウマ娘では、ウマ娘の育成期間終了後に得られる報酬や評価などによって次回以降の育成期間で有利になる要素があること

などが特許権侵害にあたるとしています。

コナミは、これらの特許権侵害によって自社に損害が生じているとして、サイゲームスに対して40億円の損害賠償とウマ娘の差し止めを求めています。

 

サイゲームスはどのように反論するつもりか?ウマ娘は特許権を侵害していないと主張

サイゲームスは、コナミから提起された訴訟に対して、「特許権侵害の事実はない」と反論しています。サイゲームスは、

  • ウマ娘では、ウマ娘の育成期間や育成回数などはコナミの特許とは異なる方法で決定されており、特定された範囲内で自由に選択できること
  • ウマ娘では、ウマ娘の育成期間終了後に新たな育成期間を開始する際にもコナミの特許とは異なる方法で行われており、前回以降の育成期間で有利になる要素も存在しないこと
  • ウマ娘では、ウマ娘の育成期間終了後に得られる報酬や評価などもコナミの特許とは異なる方法で算出されており、次回以降の育成期間で有利になる要素も存在しないこと

などを主張しています。

サイゲームスは、「当社では『ウマ娘 プリティーダービー』における一部システム・プログラム等につきましてコナミデジタルエンタテインメント株式会社(以下「コナミ」)から特許権等を理由とした協議を求められておりましたが、当社ではその正当性を説明し協議を誠意を持って行ってまいりました。しかしながら当社見解が受け入れられることはありませんでした」とコメントしています。

サイゲームスは、「当社では本件システム・プログラム等につきまして特許権侵害等する事実は一切ございません」と断言し、「その正当性を本件訴訟にかかる手続き中で明らかにしてまいります」と述べています。

この訴訟がウマ娘のサービスや展開に与える影響は?ファンや関係者はどう思っているか?

この訴訟がウマ娘のサービスや展開に与える影響は現時点では不明です。しかし、万一コナミが勝訴しウマ娘が差し止められた場合は、多くのファンや関係者に大きな衝撃を与えることでしょう。

ウマ娘は2021年2月から配信されたばかりですが、すでに1800万ダウンロードを突破する人気タイトルです。また、アニメや漫画など他メディアへも展開されており、「第3期」も2023年放送予定です。さらに、「第2回 プリティダービー」や「第2回 プリティーオールフレンズ!」などライブイベントも予定されています。

これらのサービスや展開が訴訟の影響を受ける可能性があるとすれば、ファンはもちろん、声優やアーティスト、制作スタッフなど多くの関係者にとっても大きな損失となります。ウマ娘は、実在の競走馬の名前と魂を受け継いだウマ娘たちが主役であり、競馬界とも密接な関係にあります。競馬ファンや競走馬のオーナーや生産者などもウマ娘のファンや協力者として関わっています。この訴訟が競馬界にも波及する可能性も否定できません。

一方で、ファンや関係者からは、コナミとサイゲームスの和解を望む声や、ウマ娘への応援や支持を表明する声も多く聞かれます。ウマ娘は、夢を追いかけるウマ娘たちの感動的な物語や楽しいキャラクター性、豊富なコンテンツやサービスで多くの人々を魅了しています。この訴訟がウマ娘の魅力を損なわないことを願う人は少なくありません。

まとめ

この記事では、「ウマ娘」特許侵害訴訟の真相と影響について徹底解説しました。コナミとサイゲームスの対立は今後も続く可能性がありますが、「ウマ娘」は変わらず人気コンテンツとしてファンから支持されています。今後も「ウマ娘」プロジェクトに注目してください。