北勝富士が現役引退、年寄「大山」襲名へ──新たな門出とこれまでの軌跡

北勝富士の現役引退と大山親方襲名

引退発表と会見の概要

2025年5月15日、日本相撲協会は元小結・北勝富士(本名:中村大輝、32歳、八角部屋)の現役引退と年寄「大山」襲名を正式に発表しました。
同日、東京・両国国技館で記者会見が行われ、北勝富士は「首や右膝のケガで思うような稽古ができず、悔しさも薄れてきた。相手やファンに失礼だと思った」と引退理由を語りました。
師匠の八角親方(元横綱・北勝海、日本相撲協会理事長)も「やり切ったと思います。本人が決めたことなので」と労いの言葉を贈りました。

引退に至るまでの経緯

北勝富士は2023年九州場所後に右膝の手術を受け、2024年初場所を全休。春場所で復帰したものの3勝12敗と苦戦し、今夏場所では9年ぶりに幕下に陥落、初日から休場していました。
復帰を目指していましたが、満足のいく相撲が取れない状態が続き、現役引退を決断しました。

北勝富士のこれまでの活躍と実績

幕内での輝かしい成績

北勝富士は埼玉栄高校から日体大に進み、学生横綱を経て2015年春場所で初土俵。
2016年九州場所で新入幕を果たし、2019年春場所では新三役・小結に昇進しました。
幕内には通算49場所在位し、三役は4場所務めました。
得意技は突き押しと左右のおっつけで、豪快な取り口が持ち味でした。

三賞・金星の獲得

北勝富士は技能賞2回、敢闘賞1回を受賞し、横綱からの金星は通算7個を記録しています。
特に大横綱・白鵬からの金星は「一番の思い出」と語っており、同期の御嶽海とのライバル関係もファンの注目を集めました。

SNSでの反響とファンの声

現役引退と大山親方襲名のニュースはSNSでも大きな話題となり、「現役引退」「大山親方」「八角部屋」などのワードとともに、多くのファンから惜しむ声や感謝のメッセージが寄せられています。
北勝富士の気迫あふれるルーティンや礼儀正しい姿勢も高く評価されています。

今後の大山親方としての展望

八角部屋付き親方としての抱負

北勝富士は今後、八角部屋の部屋付き親方として後進の指導にあたります。
「気合の入った、勝っても負けても礼儀ができる力士を育てたい」と意欲を語り、怪我を経験した自身だからこそできる指導に期待が高まっています。
八角親方も「いい親方になると思います。ケガした力士の気持ちがわかりますからね」とエールを送りました。

しこ名の由来と北の富士さんへの思い

北勝富士のしこ名は、師匠の八角親方と、昨年亡くなった大横綱・北の富士さんに由来しています。
北勝富士は「今も天国で『これからだぞ』と言ってくれていると思う。もっと頑張りたい」と、北の富士さんへの思いも語りました。

- 北勝富士は約10年の現役生活で三賞3回、金星7個を獲得
- 引退理由は首や右膝の怪我によるコンディション不良
- 今後は八角部屋付き親方「大山」として後進育成に尽力
- SNSでは惜しむ声や感謝の投稿が続出
- しこ名は八角親方と北の富士さんに由来

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