【速報】パンジャタワー、9番人気から大波乱のNHKマイルカップ制覇!松山騎手&橋口厩舎のG1初勝利

衝撃の9番人気大波乱!パンジャタワーがNHKマイルカップを制す

150万円超えの高配当を演出した波乱のレース展開

本日(5月11日)、東京競馬場で行われた第30回NHKマイルカップ(GI・芝1600m)は、松山弘平騎手が騎乗した9番人気パンジャタワー(牡3)が優勝し、会場を大きな驚きで包みました。
勝ちタイムは1分31秒7(良馬場)。2着には3番人気マジックサンズ(牡3、父キズナ)、3着には12番人気チェルビアット(牝3、父ロードカナロア)が入り、3連単は150万5950円という超高配当となりました。
18頭立ての混戦を制したパンジャタワーは、ここまでの成績から距離への不安を抱えていたものの、本番では見事にそれを払拭する走りを見せました。マイル王決定戦にふさわしい激戦を制した同馬の優勝は、多くの競馬ファンに衝撃を与えました。

松山騎手と橋口調教師の夢の初G1制覇

今回の勝利は松山弘平騎手にとってNHKマイルカップ初制覇となりました。
松山騎手は年始のインタビューで「5年続いている年間100勝は続けたい。あとはG1ですね。勝つのと2着は全然違うので、やはりG1を勝ちたい」と目標を掲げていましたが、その目標を早くも達成する形となりました。
また、調教師の橋口慎介氏にとっても2018年のJBCスプリント(グレイスフルリープ)以来となるG1制覇で、JRAのG1としては悲願の初勝利となりました。
陣営は馬の状態について「雰囲気、状態とも良さそう」と自信を示していましたが、実際のレースでもその言葉通りの走りを披露したパンジャタワーに、多くの競馬ファンが驚きと称賛の声を寄せています。

パンジャタワーの素顔に迫る - 速さを受け継いだ血統と成長の軌跡

タワーオブロンドン産駒初のG1制覇という快挙

パンジャタワー(欧字名:Panja Tower)は2022年2月21日生まれの3歳馬。父はスプリンターズステークスを制したタワーオブロンドン、母はクラークスデール(母父ヴィクトワールピサ)という血統背景を持ちます。
今回の勝利は父タワーオブロンドンの産駒としてJRA・G1初制覇という快挙となりました。興味深いことに、父タワーオブロンドン自身はNHKマイルカップに挑戦していたものの12着に敗れており、息子が父の雪辱を果たす形になったことも話題となっています。
「パンジャタワー」という馬名は「冠名+父名の一部」に由来し、産駒の活躍により父タワーオブロンドンの2025年の種付け料は200万円となっています。北海道新ひだか町のチャンピオンズファームで生産されたこの馬は、DeepCreekを馬主として競走馬としての道を歩んでいます。

勝ち馬データ

  • 馬名:パンジャタワー(牡3・栗東・橋口慎介)
  • 父:タワーオブロンドン
  • 母:クラークスデール
  • 母父:ヴィクトワールピサ
  • 馬主:DeepCreek
  • 生産者:チャンピオンズファーム
  • 通算成績:5戦3勝

    2歳王者から挫折を乗り越えたマイル制覇までの道のり

    パンジャタワーは2歳時の2024年11月に東京競馬場で行われた京王杯2歳ステークス(GII)で8番人気ながら優勝。その後の朝日杯フューチュリティステークス(GI)では12着と大敗を喫しました。
    3歳となった今年3月のファルコンステークスでは4着と巻き返しを図りましたが、その時点では今回のNHKマイルカップでの優勝を予想する声は少なかったでしょう。
    橋口調教師は今回のレース前「マイルは、長いことは長い」と距離適性への不安を隠さず、「その分、コーナーで内めを通りたい」と戦略を語っていました。
    一方で朝日杯フューチュリティステークス時には「折り合いはつきますし、1600mでも大丈夫」と述べていたように、馬の本質を見極めながら調整を重ねてきた努力が実を結んだ形となりました。

    パンジャタワーの主な戦績

  • 2024年11月:京王杯2歳ステークス(GII・東京・芝1400m)8番人気で優勝
  • 2024年12月:朝日杯フューチュリティステークス(GI)12着
  • 2025年3月:ファルコンステークス(GIII)4着
  • 2025年5月:NHKマイルカップ(GI・東京・芝1600m)9番人気で優勝

    マイル王の座を射止めたパンジャタワー、次なる目標は?

    距離不安を覆した実力と今後の展望

    スプリンターの血を引くパンジャタワーは、これまでマイル適性に疑問符が付いていました。
    実際、橋口調教師も朝日杯フューチュリティステークス前のインタビューで「やはり短距離タイプだとは思いますので、将来はマイル路線がメインになるのではというイメージ」と語っていたように、スピードを活かした競馬が持ち味です。
    それでも今回のNHKマイルカップでは、そのスピードを保ちながらもマイルをしっかりと完走し、見事に勝利を収めました。この勝利により、パンジャタワーは名実ともに3歳マイル王の座に就きました。
    今後は古馬との対決も視野に入ってくるでしょう。多くの競馬ファンはパンジャタワーの次走に注目し、安田記念や秋のマイルチャンピオンシップなどのマイル重賞での活躍を期待しています。

    3歳世代の主役に躍り出た新たなスター馬の誕生

    今回のレースでパンジャタワーは通算5戦3勝目を挙げ、3歳世代の主役として一躍脚光を浴びることになりました。
    9番人気からの優勝は多くの競馬ファンにとって予想外の結果でしたが、これにより2025年のマイルカテゴリーに新たなスター馬が誕生したと言えるでしょう。
    速さと瞬発力を武器に勝利を収めたパンジャタワーの今後の成長に、競馬界は大きな期待を寄せています。父タワーオブロンドンと同様にスピードを武器に戦うこの馬が、今後どのようなレースで活躍していくのか、そして松山騎手と橋口厩舎がこの馬とともにどのような栄光をつかむのか、今シーズンの競馬の見どころの一つとなりそうです。

    今後の注目ポイント

  • 古馬との対決(安田記念など)での活躍
  • マイル以外の距離適性の探求
  • 秋のマイルチャンピオンシップへの挑戦
  • 松山騎手と橋口厩舎の更なるG1制覇の可能性