クロワデュノール、凱旋門賞へ!プランスドランジュ賞制覇と日本競馬の夢

序章:40年ぶりの快挙と熱狂

9月14日夜、フランス・パリロンシャン競馬場で行われたG3「プランスドランジュ賞」。
その舞台で、日本ダービー馬クロワデュノール(牡3、斉藤崇史厩舎、騎手:北村友一)が堂々の勝利を収めました。
これは1985年、日本ダービーシリウスシンボリが同レースに挑んで以来、実に40年ぶりの快挙。
「ダービー馬が世界を狙う」という物語は、競馬ファンの胸を熱くしています。

クロワデュノールの挑戦と北村友一騎手の信頼

クロワデュノールはデビュー以来、北村友一騎手とともに全6戦を戦い抜いてきました。
プランスドランジュ賞では、重馬場のなか4番手外を追走。直線に入ると一気に抜け出し、残り100メートルで先頭に立ち、そのまま押し切りました。
「どんな馬場でも対応できる」と証明したこの勝利は、凱旋門賞(10月5日・パリロンシャン芝2400m)への強力な布石となります。

ビザンチンドリーム、フォワ賞制覇の衝撃

一方で、9月7日の前哨戦フォワ賞を制したのはビザンチンドリーム。
昨年の凱旋門賞で1番人気に推されたソジーを抑え、堂々の勝利。
日本馬としてフォワ賞を制したのは、エルコンドルパサーオルフェーヴル、ディープボンドに次いで4頭目
欧州の重厚な2400m戦で結果を残したことで、現地ブックメーカーのオッズでも上位評価を得ています。

アロヒアリイ、ルメールとともにフランス決戦へ

さらに注目を集めるのがアロヒアリイ。
8月のギヨーム・ドルナノ賞をルメール騎手との新コンビで快勝し、勢いそのままに凱旋門賞参戦を正式決定しました。
2000mの勝利経験を持つものの、2400mへの距離延長は未知数。
しかし「逃げ脚の速さ」と「ルメールの手腕」という強力な武器を備え、本番でのサプライズを期待する声も高まっています。

シリウスシンボリとの系譜

今回のクロワデュノールの遠征は、「シリウスシンボリ以来」という言葉とともに語られています。
シリウスシンボリは1985年の日本ダービー馬で、同年プランスドランジュ賞に挑戦。結果は振るわなかったものの、その挑戦は「日本馬の海外進出」の象徴的存在となりました。
クロワデュノールは40年の時を超えて、その続きを描こうとしています。

ネットの反応とファンの期待

SNSでは早くも凱旋門賞を見据えた議論が熱く交わされています。

・「クロワデュノール、やっぱり強い!」
・「北村友一が歴史を動かすかもしれない」
・「ビザンチンドリームが本番で一番怖い」
・「アロヒアリイの逃げ脚がどこまで通用するか見たい」
・「シリウスシンボリから40年、ようやく夢が繋がった」


ファンの声には期待と同時に不安も含まれており、馬場状態や展開次第で結果が大きく変わるのではという冷静な見方もあります。

凱旋門賞2025の展望とカギを握る条件

凱旋門賞は「世界最高峰の芝2400m戦」と言われ、日本競馬界にとっては悲願の舞台。
クロワデュノール、ビザンチンドリーム、アロヒアリイと個性豊かな3頭が挑む今年の戦いは、例年以上に注目度が高まっています。 カギを握るのは以下のポイントです。 - 距離適性:クロワデュノールとビザンチンドリームは2400m実績あり。アロヒアリイは未知数。
- 馬場状態:欧州特有の重馬場適性。クロワデュノールはプランスドランジュ賞で対応済み。
- 相手関係:欧州古馬勢との力関係。逃げ・差しの戦術も勝敗を分ける。
- 騎手・遠征環境北村友一の経験値、ルメールの存在感も結果に直結する。

結語:夢の舞台で歴史を超えるか

クロワデュノールがプランスドランジュ賞を制し、ビザンチンドリームがフォワ賞を勝ち、アロヒアリイがフランス決戦に名乗りを上げた2025年。
これほど「日本馬の層」が厚い凱旋門賞は過去にありません。
悲願のタイトルを手にする瞬間が、今年こそ訪れるのか。
10月5日、パリロンシャンで日本競馬の夢が再び試されます。