【速報】北村友一騎手がダービー初制覇!クロワデュノールで皐月賞雪辱の完全勝利

北村友一騎手、デビュー20年目でダービー初制覇の感動

38歳ベテラン騎手の悲願達成

2025年6月1日、東京競馬場で行われた第92回日本ダービーで、北村友一騎手(38歳)がついに悲願のダービー制覇を果たした。1986年10月3日生まれの北村騎手は、2006年にデビューしてから20年目での初タイトル獲得となり、競馬界に大きな感動を与えた。

北村騎手は過去に重傷を負った経験もあり、2021年には落馬事故で背骨を8か所も骨折するという大怪我に見舞われていた。一時は騎手としての復帰も絶望的かと思われたが、懸命なリハビリを経て1年後に復帰を果たし、今回の栄冠に繋がった。

人馬一体の走りで掴んだ栄光

レース後のインタビューで北村騎手は「僕がダービージョッキーというよりも、クロワデュノールがダービー馬となれたことが何よりうれしい」と語り、愛馬への思いを強く表現した。また「馬を信じること、自分を信じること」を強調し、「本当にずっと人馬一体になれていたような気がして、余計なことをしなくても、馬がいいリズムで走ってくれていました」と完璧なレース運びを振り返った。

ゴール後に右手人差し指を突き出して喜びを表した北村騎手の姿は、多くの競馬ファンの心に深く刻まれることとなった。

クロワデュノール、皐月賞の雪辱を果たす完璧なレース運び

皐月賞2着からの見事な巻き返し

クロワデュノールは皐月賞では1番人気に推されながらも、ミュージアムマイルに敗れて2着に終わっていた。フランス語で「北十字星」と名付けられたこの馬は、まさに星のような輝きを放つ優等生として知られており、デビューから3連勝でホープフルステークスを制覇し、2歳王者となっていた。

キタサンブラック、母ライジングクロス、母の父ケープクロスという血統で、通算成績は5戦4勝となった。皐月賞での敗戦は関係者にとって大きな悔しさとなったが、それが今回のダービーでの完璧な走りに繋がったと言える。

好位キープから直線での完勝劇

レースではスタートから好位の3~4番手をキープし、絶好のポジションを維持した。4コーナーでも先頭集団に差がなく余裕を持って追走し、直線では手応え十分に迷いなく追い出された。北村騎手が手綱をしごくと一気の加速で先頭に立ち、そのまま危なげなく押し切ってゴール板を駆け抜けた。

勝ち時計は2分23秒7で、2着にはマスカレードボール、3着にはショウヘイが入った。まさに横綱相撲で3歳馬の頂点を力強く射止めた完勝劇となった。

斉藤崇史調教師も初ダービー制覇、人馬の絆が生んだ勝利

開業10年目での初ダービー制覇

クロワデュノールを管理する斉藤崇史調教師(42歳)も、今回が初のダービー制覇となった。1982年8月29日生まれの神奈川県出身で、2016年に栗東に厩舎を開業してから9年目での快挙となった。

斉藤調教師はこれまでにクロノジェネシス有馬記念宝塚記念秋華賞などのG1を8勝しており、今回のダービー制覇で通算G1勝利数は9勝目となった。レース前の追い切りでは「皐月賞も動ける態勢だったが、1回使って今回のほうが良くなっている」と馬の状態に自信を見せていた。

今後の三冠制覇への期待

クロワデュノールは今秋のフランス・凱旋門賞への登録も行っており、国際的な活躍も期待されている。現在はノーザンファームしがらきに放牧に出されており、次戦に向けての調整が進められている。

北村騎手は「まだまだ伸びしろは感じていますし、もっともっとクロワデュノールという名前が世の中に知れ渡ってほしい」と語っており、三冠制覇への期待も高まっている。デビュー20年目での初ダービー制覇という感動的な物語は、多くの競馬ファンの心に深く刻まれ、今後の活躍がさらに注目されることとなるだろう。